FX取引を始めるためには、専門業者に自分専用の口座を開設する必要があります。
カブドットコム証券やGMOクリック証券、住信SBIネット銀行、野村證券とFXサービスを扱っている金融機関は日本国内に沢山あります。
取引を開始するならば、少しでもサービス面や取引ツールの有利な会社を使いたいところです。
そこでトレーダーから人気のFX業者ランキングをチェックしてみると、XM(XEMarkets)やIFC Markets、FxProといった聞き慣れない社名を目にすることになるでしょう。
これらは「海外FX業者」と呼ばれる、海外に本社を置く会社です。
近年では国内から国外へトレーダーが流れており、特に経験豊富なトレーダーは次々と海外FX業者を経由して取引をしているのです。
しかし海外の銀行であればまだしも、海外FX業者と言われれば不信感も抱きますよね。
そこで今回は、国内FX業者と比較した場合の「海外FX業者を利用するメリットとデメリット」をお伝えしていきます。
もしかすると貴方の取引手法やスタイルは国内業者よりも、海外FX業者の方が向いているのかもしれません。
知らない事は機会損失にも繋がりますので、参考までにお読みいただければと思います。
レバレッジが日本より高い!のが海外FX口座最大のメリット!
レバレッジが日本の業者よりもかなり高い
まず海外FX業者を利用する上での最大のメリットは、レバレッジの高さにあります。
レバレッジとは取引が可能となる資金量の度合いのことです。
例えば口座に100万円が入金してある場合、レバレッジ1倍での取引を行えば、買い付け可能額は100万円が上限となります。
つまりレバレッジ10倍なら1,000万円、100倍なら1億円までの資金量で通貨を売買できるのです。
国内FX業者では金融庁からの指示により、レバレッジは25倍が最大と定められています。
しかし海外口座を利用すれば、国内のルールは適用されないため、海外業者独自のレバレッジにて取引が可能となります。
もちろん入金している金額以上の取引ができるため、ハイリスクだと言わざるを得ません。
ところがトレードをしていれば「絶好の機会」と判断できるタイミングが1年に何度かはやってきます。
その時に国内口座では不可能な資金量で売買が行えれば、一攫千金も夢ではないのです。
ちなみにレバレッジの数値は会社によって異なりますが、500倍程度までであれば結構な数の業者が見つかるでしょう。
使用できる売買ツールが豊富
他には提供されている売買ツールに強みがあります。
ハイスペックな取引環境下で、機関投資家も使用しているツールや1クリックトレードシステムを利用できます。
瞬間的に利益を狙うスキャルピングを主体としている人からは、メタトレーダー4やマルチアカウント・マネージャーソフトウェアが人気です。
国内業者でもツールは提供されていますが、機能性が乏しいといった問題点を抱えています。
トレーダーの中には提供ツールを使用するためだけに、海外口座を開設する人も少ないのです。
クレジットカードによる入金が可能
国内FX業者から取引を行う場合、楽天銀行やジャパンネット銀行などのオンラインバンキングを経由して入出金をします。
もちろんATMからの入出金も可能ですが、必ずしもネット銀行に残高が残っているとは限りません。
しかし海外FX口座ならば、クレジットカードを使うことができるのです。
オンラインショッピングをする感覚で、限度額の範囲内で操作をすればOKです。
これはクレジットカードに付帯している「ショッピング枠」を活用した方法で、出金時にはショッピングのキャンセル扱いにより手続きが完了します。
預けたお金が返ってこない?!海外口座のこわいデメリット
日本と違って証拠金が保全されない
最大のデメリットは信託保全が義務化されていないという点です。
多くの海外業者が信託保全ではないという問題を抱えています。
ちなみに国内FX業者では、全ての会社が信託保全の義務化により付帯しています。
そもそも信託保全とは取引先の金融機関が破綻した際に、預け入れていた資金を返還してくれる仕組みのことです。
つまり国内口座であれば、仮に「みずほ証券が破綻」したとしても、資金は守られるのです。
また日本とは違い外国では、国の認定を受けていなくてもFX取引に関する営業ができるのです。
結果、信頼度や安全度に不安の残る会社も少なくありません。
入出金時のトラブルが多い
クレジットカードを使った便利な入出金方法を紹介しましたが、実は海外口座を利用する場合にはクレジットカードの保有が、ある意味では必須となります。
なぜなら金融機関からの入出金が即座には反映されないからです。
入金に関してはリアルタイムとは言えないまでも、ある程度の時間をおけば反映されます。
しかし出金の場合は1週間ほどタイムラグが起きることも決して珍しくはありません。
中には出金申請書をFAXなどで提出しなければ、出金に応じてくれない業者も存在しています。
言葉の壁
海外FX業者ランキングの上位にランクインしている、人気・有名なところを選べば問題も回避できますが、会社によっては日本語サポートが満足でない会社もあります。
もちろん日本語サポート完全NGという会社は少ないです。
しかし日本人ではない、日本語が多少喋れる程度の外国人がサポートスタッフとして対応する事があるため、トラブルの原因となりやすい一面を抱えています。
まとめ
海外口座を利用してFX取引をするメリットとデメリットを紹介しました。
ハイレバレッジかどうかにこだわるのであれば、海外の方が有利だと言えます。
しかし500倍ほどのハイレバレッジで取引をする機会もないでしょう。
よって信託保全というリスクを抱えながら海外業者でトレードをするなら、国内FX業者に法人口座を開設したほうが良いです。
法人口座であればレバレッジ100倍から300倍までの取引が可能となります。
また経費処理によって、結構な金額の節税効果も期待できます。
法人設立という手間と一定額の費用はかかりますが、リスクという面から判断すれば法人口座を活用したほうが便利です。
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