FXは、どんな人でもできる手軽な投資として人気です。
ですが、口座開設の際には実はFX業者による所定の「審査」というものが必要になることをご存知でしょうか?
そこで、今回はFX口座の審査についてのあれこれについて解説していきましょう!
会社ごとに審査の厳しさは変わる?
ローンやクレジットカードでは、銀行の提供するサービスだと審査が難しく、比較的消費者寄りの小売店や消費者金融では審査が通りやすい、という風潮があります。
FX業者にも、このような違いはあるのでしょうか?
FXのサービスを提供しているのは、主に以下の4系統になります。
- 証券会社……マネックス証券、SBI証券など
- ネット銀行……ジャパンネット銀行など
- FX専業会社……DMM FX、外為オンラインなど
- 外資系FX会社……FXCMジャパン証券、IG証券
「最初に口座開設をしようかな」と思うのは、おそらく証券会社とFX専業会社でしょう。
この2つを比べると、証券会社の方が審査は厳しい傾向にあります。
FXはそれなりにリスクがある投資ですから、顧客の資産を守るためにも審査を厳しくしているようです。
反対にFX専業の会社は、とにかくまずは口座開設をしてもらいたい!という思いから、比較的審査を甘めにしている傾向にあります。
ですから、審査が不安なのであれば、まずは証券会社系のFX業者ではなく、FX専業の業者を選択しましょう!
審査基準を公示している業者から見る、おおまかな基準
ローンもクレジットカードも、審査基準に関しては「社内の独自基準」といって公表していないことが殆どです。
しかし、FX業者の場合は審査基準を公示している業者がいくつかあります。
この項目では、公示された審査基準からおおまかな基準を探ってみましょう!
GMOクリック証券の場合
- 個人のお客様であること
- 日本国内にお住まいであること
- 満20歳以上であること
- 当社の定める各種規程、約款、ルール等に同意いただけること
- インターネットの利用環境が整っていること
- 日本語でのコミュニケーションが取れること
- お客様ご自身のメールアドレスをお持ちであること
- 取引に必要となるお客様の個人情報を正確にご提供いただけること
- 口座開設にあたり、ご署名いただけること
- 口座開設にあたり、各種書面の電子交付に同意していただけること
- 金融商品取引のリスクについて十分に理解していただいていること
- お客様本人の名義で取引していただけること
- 証券会社にお勤めではないこと
※米国籍保有者および米国居住者ではないこと
<引用元:口座開設受付・申込基準|GMOクリック証券>
インヴァスト証券の場合
- 満年齢が20歳以上であること
- 満年齢が75歳未満であること
- 金融資産が50万円以上あること
- 日本国内に居住していること(国籍は問いません)
- オンライン取引を行うためのインターネット利用環境が整っていること
- お客様固有の電子メールアドレスを登録すること
- 当社からの重要なお知らせは第一メールアドレスのみの配信となりますので、必ず受信可能なメールアドレスをご登録ください。
- 個人情報を正確に提供されること
- 当社より提供される書面の電子交付に承諾すること
- 電話または電子メール等により、常時連絡が取れること
- 反社会的勢力と一切関係がないこと
<引用元:口座開設基準(個人)|インヴァスト証券>
OANDA Japanの場合
- 申し込み本人の口座開設であること
- 日本国内に居住していること
- 関係法令等を遵守すること
- インターネット利用環境が整っていること
- 正確な個人情報をお届けいただくこと
- 電子交付の利用にご同意いただけること
- 日本語での会話が可能な方
<引用元:口座開設基準|OANDA Japan>
おおまかな審査基準をまとめると……
審査基準を公開している3社の情報をまとめてみると、以下の通りになります。
- 日本国内に居住していること
- 正確な個人情報をFX業者側に届け出ること
- 満20歳以上満75歳未満であること
- インターネット利用環境が整っていること
- 常時連絡の取れるメールアドレスがあること
- 各書面の電子交付に同意頂けること
- 各規約や法令をきちんと守っていただけること
- 日本語でのコミュニケーションが問題無く行えること
- 金融資産が50万以上あること
業者によって多少基準は変わりますが、これら9つの項目をクリアできれば、おそらく問題無く口座開設は可能であると思われます。
FX口座の審査に落ちやすい人の特徴
これまで、FX業者の審査基準について見てきました。
ローンやクレジットカードに比べると審査が緩いFX口座の開設ですが、それでも以下のような方達は、場合によっては審査に通らない可能性があります。
- 学生の方
- 主婦の方
- 無職の方
- 年収や資産が少ない
- 投資の経験が一切ない
- 電話での連絡が取れない
- 申込事項や書類に不備がある
これらの条件に2つ以上当てはまってしまうと、場合によっては審査に落ちてしまう可能性があるかもしれません。
一番回避しやすいのは、「申込事項や書類に不備がある」「電話での連絡が取れない」という問題です。
書類に不備があったり、送った本人確認書類が読めない、という場合に、FX業者から電話連絡が来ることがあります。
その際に「お客様のおかけになった電話番号は、現在使われておりません」とか、別の人に電話がかかってしまった、という場合、本人に問題はないのに口座開設が不可能になってしまいますよね。
ですから口座開設の申込をする際には、必ず入力した項目を見直すようにしましょう。
また、学生や主婦でもアルバイトやパートなどで定期的な収入やある程度の金融資産があれば、口座開設は可能かと思われます。
これは、「主婦が100万円稼いだ!」という売り文句からも明らかですよね。
もちろん無職の方でも、家賃収入などの定期収入があるとかある程度の金融資産がある、といった場合は、おそらく無事に口座開設が可能です。
問題は、「投資の経験が一切ない」にもかかわらず、特に定期的な収入もなければ金融資産もない!という場合です。
こんなときは、どうすればいいのでしょうか?
FX業者は、ある意味「個人情報の信憑性」しか見ていない
先ほど述べた口座開設の審査基準項目に、「正確な個人情報をFX業者側に届け出ること」という項目があったかと思います。
この「個人情報」というのは、申し込み時に提出する「本人確認書類」で確認できること、つまり住所や名前といった、「本人が存在することを証明する」情報のことになります。
ですから、実は年収や金融資産、投資の経験などはあくまで「自己申告」となり、その真偽は問われないのです。
無職の方で年収額がかなり多い、なんて場合は「どうやってその年収を得ているのですか?」という確認の電話がかかってくることもあるそうですが、基本的には多少水増しした申告をしたからといって、特にFX業者側から確認の電話がくることは殆どありません。
「投資の経験がないから、もしかしたら口座が開けないかも……?」と不安な場合は、「少しだけなら経験があります!」と申告してみるのも1つの手です。
まとめ
FXの口座開設では、ローンやクレジットカードのように職場への在籍確認もなければ、個人信用情報の開示もありません。
ですから、言ってしまえば過去に金融事故を起こしてしまった人でも、FX口座は開設することが可能です。
このとおり、FXの口座開設に関する審査は、収入さえあればあまり恐れる必要はありません。
「審査に通るかちょっと心配だなぁ……」と思うのなら、投資経験や年収の申告を多少多めにしてみたり、2〜3社同時に申し込んでみるのもおススメです。
「FX口座にも審査があるのか……」と恐れずに、まずは口座開設の申し込みにトライしてみましょう!
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